「昔から絵を描くのが好きだった。小さい頃にテレビでみた暴動の映像。暴徒を鎮静化させるために機動隊が警棒を振り上げ、それに向けて火炎瓶や投石をする。それを真似して近所で「暴動ごっこ」をして一度、頭に大きな石があたり血まみれになったことがあった。6才の時だった。その後、怪我が治っても僕は、その場所に戻って自分の頭に当たった石を探して、それに血がついていることをよく確認したのを覚えている。その血は日に日に薄れていった。」
ー 青木正太
GALLERY ETHERでは、2025年6月7日(土)から6月28日(土)の期間にて、福岡を拠点に活動するマルチメディア・アーティスト、青木正太の初となる個展「The MacArthurs are looking for a fuckin’ bassist」を開催いたします。
本展は、青木がかつて所属していたパンクバンド「The MacArthurs」の精神と活動を引き継ぎ、個人としての表現に昇華させたものです。展覧会タイトルは、そのバンド名を冠したもので、皮肉を込めて戦後日本の占領を指揮したアメリカのダグラス・マッカーサー将軍に由来しています。マッカーサーを、日本国憲法や天皇制に影響を及ぼした「現代日本の父」のような存在として捉える青木は、自らの作品もまた、時代を超えて響き、新たなかたちへと変容していくことを目指しています。