Exhibitions

 

GALLERY ETHERでは、2023年3月11日(土)から4月1日(土)の期間にて、マルチメディアアーティスト、Sante Visioni (サンテ・ヴィジオーニ)の個展「DECADE: I was fine before you came.」を開催します。

本展「DECADE: I was fine before you come.」では、サンテ・ヴィジオーニ自身の過去10年間の経験が反映されています。現代の恋愛における幾つもの感情や感覚、そして恐らくは避けて通ることができない幻想からの目醒めの過程が探られています。若い頃に経験した悲しみや幻滅の再考。初期のストリートアートのポスターや、イタリアのパンクバンド「DPG」のメンバーだった頃のライブペインティングに見られるDIYパンクの美的側面と、現在の絵画制作における鮮やかさ、剥き出しの表現主義の色調との融合。こうして、内に秘めた感情を叫ぶような作品群が生まれました。パンクロックのように作品を突き詰めることで、自分探しの「行ったり来たり」のプロセスから生じる、根底にある落胆、とりわけ怒りが露わになっています。ヴィジオーニは、過去と現在の間に対話を生み出すことができるようになったのです。時間の経過が感覚の変化をもたらすのか。それとも何も変わっていないのか。

Artists

サンテ・ヴィジオー二

フィレンツェ大学で工業技術を学んだ Sante Visioni の芸術表現は、主に“バランス”というコンセプトを重視しています。相反する力が生み出す葛藤を追求することにより、コントラストを利用してどのように私たちの内面を表現することができるかを探求します。彼の作品の中心にそれらを持ち続けると同時に、観衆と彼自身の両者に、また音やその他のメディアに調和させることにより、先験的な視覚表示を超えた没入型の体験を与えることを目的としています。物理的接触の範囲の一部となるこの相互作用の探求は、2010年にイタリアのエレクトロパンクバンドであるDPGのメンバーとなり、彼らのライブで観衆に囲まれながら絵を描いたことが根本的な発端となっている。その瞬間の自発性と即時性は、今もなお彼の創造的なプロセスの生き生きとした部分でもある。

たとえ両者の分野に接点がなくても相互効果の力に強い確信を抱き、プロジェクトや他アーティストとのコラボレーションを追求し、ハイブリッド(混成)の結果に共通性を見出す機会を抱き続けている。スタジオでの活動のほか、ライブパフォーマンスやストリートへの介在、某有名ブランドとのコラボレーションも行っている。

現在は都内在住、東京を拠点に活動している