Exhibitions

 

GALLERY ETHERでは、2025年11月22日(土)から12月13日(土)の期間にて、通称「ポラロイド・キッド」で知られる1985年生まれのアメリカ人写真家、マイク・ブロディの個展「A Period of Juvenile Prosperity」を開催いたします。

本展では、彼の代表作でもあり、2006年から2008年にかけて彼が貨物列車に飛び乗ってアメリカ本土を旅する「トレインホッパー」の列車上生活を記録した一冊《A Period of Juvenile Prosperity》から24点の作品群を展示いたします。

2003年、当時18歳だったブロディは、貨物列車の上で身を寄せ合うカップルを目にしたことをきっかけに、フロリダ州ペンサコーラから貨物列車を無賃で乗り継ぐ旅を始めました。友人から譲り受けたポラロイドSX-70カメラを手にポートレートを撮影しており、そのスタイルから「The Polaroid Kidd(ポラロイド・キッド)」の名で知られるようになりました。その後、2005年頃からは35mmフィルムに移行したことで、より自然で、作り込まれたものではない“本当の瞬間”を捉えることができるようになったと彼は語っています。

彼が2006年から2008年にかけて、全米を横断しながら出会った若い放浪者や共同生活者、線路を旅する仲間たちを写した写真は、その生々しさと繊細さをあわせ持つ作品として高く評価され、後にTwin Palms Publishersより写真集《A Period of Juvenile Prosperity》として刊行されました。本シリーズはArtforum誌にて「年間最優秀展覧会」として選出されたほか、「The Guardian」「The New York Times」「The Telegraph」「American Photo」などで2013年の優れた写真集として紹介され、Paris Photo / Aperture Foundation First PhotoBook Awardにもノミネートされています。

11月22日(土)17:00~20:00には、オープニングレセプションを開催いたします。

Artists

マイク・ブロディ

通称「ポラロイド・キッド」で知られる1985年生まれのアメリカ人写真家。2000年代半ば、友人から譲り受けたポラロイドSX-70を手に、全米を貨物列車で旅しながら撮影を始める。2004年から2008年にかけて、線路を渡り歩く若者や、廃墟の一角などで暮らす人、定住を持たず自由な生活を送る人々の姿を記録した。のちに35mmフィルムへと移行しながら、2009年にはナッシュビル・オートディーゼル・カレッジを卒業し、数年間はディーゼル整備士として働いた後、再び列車と写真の世界へと戻る。ブロディの作品は、アメリカの若者文化と自由への憧れ、そして移動と時間の詩的な関係を鋭く捉えたものとして世界中で高く評価されている。